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英語になった日本語ワード:TycoonはJapaneseだったのか!

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より深く言葉を理解しようとその語源をたどって見ると、思いがけない発見があります。様々な英単語を調べているうち、ときどき語源がJapaneseと記されている言葉があって、びっくりすることがあります。 実際は「sushi」や「karaoke」のように、英語というより、日本語をローマ字化しているだけの単語がほとんどです。しかし、「tycoon」という言葉はまったく日本と無関係の意味を持つのに、語源が日本語だと知って驚きました。 タイクーンとは実業界や政界の大物、実力者、大立て者などの意味で、日常的に使われている言葉です。例えば、ひと昔ならば、航空業と映画のプロデュースで有名なHoward Hughes(1905–1976)や、最近ではマイクロソフト創立者のBill Gatesがアメリカを代表するタイクーンといえます。そこで、当然疑問に思うのは、tycoonの語源の日本語は何だろうということです。実は、黒船来航に深い関係があるのです。黒船が江戸に到着したとき、ペリー総督が日本のトップとしか開国の交渉をしないと言い出したのです。当然、天皇が交渉するのは筋違いでしたので、幕府は頭を抱えたそうです。しかし、将軍が交渉相手だと米国側に説明しても、米国側は将軍を軍部だけの頭で、国全体の統治者と理解しないのではと幕府は悩みました。そこで、幕府は「将軍」ではなく、「大君」の肩書を用いて交渉に当たったそうです。 アメリカ人が聞いた「大君:タイクンtaikun」という言葉の発音を、彼らが「タイクーンtaikuun」として覚えてしまったところまでは想像できます。しかし、なぜ綴りが「tycoon」になってしまったのかはさっぱり分かりません。語源が日本語であっても英語のspellは難しいと改めて実感しました。    

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