豆知識

日本人は世界一座りすぎ?座りすぎによる病気と予防策。

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日々の生活において、「座る」というごくありふれた行動。
この「座る」ことが長時間化すると身体にさまざまな悪影響があります。

日本人は世界一座りすぎている

日本人は普段1日どれくらいの時間座っているのでしょうか。
「世界20カ国における平日の総座位時間」という調査結果によると、
以下のとおり、日本はサウジアラビアと並び7時間と最長でした。

○平日の総座位時間
7時間 日本、サウジアラビア
6時間 台湾、ノルウェー、リトアニア、香港、チェコ、スウェーデン
5時間 スペイン、カナダ、ベルギー、アルゼンチン
4時間 アメリカ、ニュージーランド、中国、オーストラリア
3.5時間 インド
3時間 コロンビア、ブラジル
2.5時間 ポルトガル

日本のデスクワーカーは、勤務時間の7割を座って過ごすといわれています。
残業が加われば、もっと長くなります。
また出張時の移動も、車や新幹線なども長時間座る可能性があります。
さらに、昼休みのランチ、帰る前の居酒屋、帰宅後のテレビやパソコンなど、
考えてみれば、座っている時間はかなり長いです。

働きすぎと言われている日本人は、座りすぎでもあるというわけですね。
しかし、座りすぎは第一線で働く現役世代ばかりではなく
定年退職後のシニア世代も、かなり座りすぎています。
それは、高齢になるにつれ、家でのテレビ視聴の時間が長くなり、
それに伴い座っている時間も増加しているからです。

○年代別テレビ視聴時間(単位は時間)
10代 男性1.50 女性2.01
20代 男性1.54 女性2.33
30代 男性2.03 女性2.43
40代 男性2.30 女性3.26
50代 男性3.02 女性4.00
60代 男性4.29 女性4.39
70代 男性5.37 女性5.29

テレビ視聴の長さは現役世代にも当てはまります。
休日ではデスクワークがテレビ視聴に入れ替わるだけで、
座る時間は平日と大差ない人も多いです。

○目的別平均座位時間(単位は分)
移動:車      平日28 休日39
移動:公共交通機関 平日16 休日11
仕事        平日274 休日41
余暇:テレビ    平日133 休日231
余暇:PC・スマホ  平日50 休日67
余暇:その他    平日49 休日83

座りすぎはさまざまな病気を引き起こす

では、なぜ「座りすぎ」がいけないのでしょうか。
それは、座っているときは、身体の中で一番大きな筋肉の太ももや、
第2の心臓と呼ばれるふくらはぎなど下半身の筋肉はほぼ動きません。
筋肉の約70%がある下半身が機能停止状態になり、
血流が一気に悪化、代謝も低下し、その影響が全身に広がってしまいます。
結果、以下のような様々な病気に直結します。

・肥満 ・高血圧 ・糖尿病 ・メタボリックシンドローム 
・冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症) ・エコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)
・脳梗塞 ・がん(特に大腸がん、閉経後の乳がんなど) ・腰痛
・肩や首の痛みやコリ ・筋力の低下 ・抑うつ ・認知機能の低下 ・疲れやすさ

また、オーストラリアの研究機関が座位時間と死亡リスクについて調査したところ、
1日の総座位時間が最も短い4時間未満の人と比べて、
8~11時間だと15%、最も長い11時間以上だと40%も
死亡リスクが高まるということが明らかになっているそうです。

病気の予防策は?

座りすぎは、週に数回のジム通いでは解消されません。
まず自身が座りすぎていることを認識することが重要です。

その上で座り過ぎないために、意識的に30分に1回は立ち上がり
(携帯電話のタイマー機能でアラームセットなどをして)少し動くことや、
座ったまま簡単にできる、かかと上げや片足上げなどを実行することが大切です。

また最近は、立っても座っても仕事ができる「スタンディングデスク」や、
既存の机に置くだけの「ワークステーション」なども販売されていて、
仕事中に座りすぎない環境づくりのみ注目が集まっています。

おわりに

この記事も当然座りながら書いているのですが、
座りっぱなしは良くないということですね。
健康のため、意識して立ち上がり動くことを積極的に行いましょう!

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