アーティスト

バレリーナ 倉永美沙 - サンフランシスコ・バレエ団のプリンシパルへ

スポンサー広告

 

12月22日(日)にTBSテレビで夜11:20放映予定の「情熱大陸(Vol.1082)」のタイトルは、【“はじまりのクリスマス”、アメリカの超名門バレエ団で私は輝く】です。

今年プリンシパルとしてサンフランシスコ・バレエ団と契約した、バレリーナの倉永美沙さんに注目する番組内容です。

6歳でロシアのボリショイ劇場の舞台で踊る

倉永美沙(くらながみさ、1987~、大阪府)さんは、なんとわずか6歳のときにロシアの巨匠グリゴローヴィチに招かれボリショイ劇場の舞台で踊った天才少女です。

その後モスクワ国際バレエスクール、ジャクソン国際バレエコンクールなど数々のコンクールで金賞を受賞しました。

プロ研修賞を受賞したローザンヌ国際バレエコンクールでも瑞々しい『ジゼル』が話題になりました。

一見バレエ界のエリートとも思われる素晴らしい経歴ですが、実は、たくさんの壁を乗り越えて、彼女はボストンで美しく花開したのです。

強靭なテクニックと豊かな音楽性で、古典作品やジョージ・バランシン(George Balanchine, 1904年1月22日 – 1983年4月30日、米国バレエ振付師)の作品を生き生きと踊り続けました。

16年でボストン・バレエ団のプリンシパル

倉永美沙さんは、欧米では特に小柄な156cmという身長ながら、16年間名門のボストン・バレエ団に在籍し、プリンシパル(最高位ダンサー)のトップに上り詰めました。

ボストン・バレエ団は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンで活動するプロのクラシック・バレエ・カンパニーで、1963年、E・ヴァージニア・ウィリアムズおよびシドニー・レナードにより創立されました。

ニューイングランド初のプロのレパートリー・バレエ・カンパニーとなったこのバレエ団は、芸術監督をヴィオレット・ヴェルディ(1980年–1984年)、ブルース・マークス(1985年–1997年)、アナ・マリー・ホームズ(1997年–2000年)が務め、今や、世界トップ・クラスのカンパニーとなっています。

2001年9月よりミッコ・ニシネンが芸術監督を務めるようになってからは、クラシック、ネオ・クラシック、コンテンポラリー・ダンスなどの全編公演や、ジョージ・バランシンの傑作まで幅広い上演が行われるようにもなりました。

「人生をエンジョイする」と決心するまで

2001年ローザンヌ国際バレエコンクールでプロ研修賞を受賞、サンフランシスコ・バレエに研修生として入団した時のことを、倉永さんは振り返って語ります。

「じつは第一希望のカンパニーではなかったのですが、いまとなってはそのバレエ団に行くべき運命だったと感じています。
私が不得意だった脚のスキルやテクニックを徹底的に叩き込まれたので、そのバレエ団とは出合うべくして出合ったんだなと思います」

学びはじめてからすぐ先生からも才能を見いだされ、コンクールでも入賞を重ねてきたが、プロの厳しさは想像以上だったようです。

「そのバレエ団での継続契約はもらえなかったのですが、日本に戻る気はありませんでした。
日本に戻るならバレエを辞めよう。
それで翌日ニューヨークにいってオーディションをいくつか受けましたが全滅でした。」

さらに、追い打ちをかけるように、スクール・オブ・アメリカンバレエの講師から「あなたはアメリカのバレエ団に入れないと思うから、日本の小さなバレエ団で踊りなさい」と辛辣な言葉をかけられてしまいました。

「私はそう思いません。ここで踊りたいんですと即答しました。」

そのミストレスの厳しい言葉が、逆にバレエ人生を続けるバネにもなり、研修生として学校に残る選択をします。

そこで、厳しい条件でもなおバレエを続ける原動力を見出したのでした。

「人生は一度しかないので、どうエンジョイして生きていけるか。
私にはバレエしかないので、これに賭けるしかない。
楽(らく)をするのとは違って、楽しむための努力、人生をより良くしていくための努力。
人生をエンジョイしたいです」と倉永さんは決心したそうです。

今年、再びサンフランシスコ・バレエ団で

倉永さんの才能は益々評価され続けられて、2017年には、バレエ界のアカデミー賞と言われるブノワ賞にもノミネートされました(「海賊」と「オネーギン」)。

そんな倉永さんが今年、アメリカ最古の超名門サンフランシスコ・バレエ団に移籍すくこととなり、バレエ界の話題となりました。

前述のように、倉永さんは、18年前の一度目のサンフランシスコ・バレエ団に在籍した時の苦渋の時を過ごしたのでした。

17歳の時、ローザンヌ国際バレエ・コンクールでプロ研修賞を受け、サンフランシスコへ行ったものの、「アメリカのバレエ・スタイルに戸惑っている内に終わってしまった・・・」と、正式契約を勝ち取れなかった時のことを思い出すそうです。

しかし、今は「全てを投げ打つ覚悟でここに来た」と倉永は主張します。

新しいシーズンは12月、クリスマスシーズンの始まりを告げる『くるみ割り人形』から幕を開けます。

番組では、「世界の人にバレエの魅力をシェアしたい」と向かったメキシコでの客演公演や、全幕もの『ロミオとジュリエット』のデンマーク公演を紹介します。

そして、サンフランシスコでの初の舞台『くるみ割り人形』など、身も心もバレエに捧げる倉永さんの第二のバレエ人生のスタートを番組は密着レポートします。

倉永美沙さんといえば以前にお化粧品のCMなどに登場し、その美しさが、バレエを知らない人にも注目されるようになったバレエダンサーですね。
この奇麗なバレリーナの今のご活躍を見るのが楽しみです。

スポンサー広告