今年もノーベル賞の時期がやってきました。このノーベル賞で毎年必ず名前があがるのが文学賞のノミネートで村上春樹氏です。
2018年のノーベル賞は、会員のスキャンダルにより本選考が行われず、変わって民間の団体による一時的な文学賞となっています。
そのため2019年の文学賞は2名選ばれることになります。
ただ本家のノーベル文学賞のアカデミーは、候補者に関する一切の情報は50年間秘密にするとしていて、誰が候補者なのかを正確に知ることはできません。
それでもあらゆる情報から「今年のノミネート候補」がでてくるので、おもしろいですよね。ちなみに受賞者の発表は10月10日(木)の午後1時となっています。日本とスウェーデンの時差は-7時間なので、日本時間では10日(木)の20時です。
それでは早速、ノーベル文学賞の候補者を見ていきまじょう。
目次
2019年ノーベル文学賞候補者予想と日本人
今年は2018年と2019年の2名が受賞です。2018年の民間によるノーベル賞は村上春樹氏は候補者に入っていました。結局、受賞したのはカリブ海出身の女性作家マリーズ・コンデ/Maryse Condéでした。
これは正式な受賞でありませんが、今回の文学賞候補者にも名前があがっています。
イギリスのオッズでみるノーベル文学賞候補者
よくスポーツの勝敗予測で利用されるオッズですが、この文学賞に関しても予測が行われています。
このオッズでの候補者は26名、内2名が日本人候補者です。
- 村上春樹:オッズ予想9倍、同列3位
- 多和田葉子:オッズ予想21倍、同列7位
2019年ノーベル文学賞候補:村上春樹
毎年、名前はあがる村上春樹氏ですが、未だ受賞ならず。賞をとらなくても人気のある作家なのは事実です。
良質な本はいろいろな言語に翻訳されるので、世界でもファンが多いですよね。
あのオバマ前アメリカ大統領も今年の夏の読書リストで、村上春樹氏の短編小説集『女のいない男たち』をおすすめしていました。
”Haruki Murakami’s Men Without Women examines what happens to characters without important women in their lives; it’ll move you and confuse you and sometimes leave you with more questions than answers.(それはあなたを揺さぶり、混乱させ、時には答えより多くの質問を残します)”(バラク・オバマFacebookより)
また2018年のカンヌ映画祭で批評家の評価が高く、国際批評家連盟賞を受賞した映画「バーニング」も村上春樹氏の短編『納屋を焼く』が元になっています。
村上ファンではなくても、ぜひ読んでおいて損はない作品です。
2019年ノーベル文学賞候補:多和田葉子(女性作家)
多和田葉子さんは、日本の女性作家・詩人として活動しています。1993年に『犬婿入り』で芥川賞を受賞しています。
また著作はドイツ語をはじめ、ヨーロッパやアジアでも翻訳されたものが出版されていて、2018年にはアメリカの最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳部門で著作、『献灯使』(2014年)が選ばれました。
大地震や原発事故といった大災害に見舞われたあと鎖国状態になった日本が舞台の近未来小説で、100歳を過ぎて健康な老人と、学校に通う体力もないひ孫の無名。そんな無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命になる。時代を覆う閉塞感を描写した作品が大きな反響を呼んだ話題作です。
■多和田葉子さん>>> オフィシャルHP
多和田葉子さんが受賞すれば、日本人初の女性作家ということでうれしいですよね。また村上春樹氏なら多くのファンにとっての悲願ともいうべき賞になりそうです。
10月10日(木)の20時に発表です。お忘れなく!