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大西益央のラーメンと仕事幸福論 – 大阪「鶴麺」からボストン「Tsurumen」へ

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2月24日(日)にTBSテレビで夜11:00放映予定の「情熱大陸(Vol.1041)」の主役は、大西益央、ラーメン店主です。

2007年、地元の大阪市鶴見区にラーメン店「鶴麺」の開業をスタートに、今やラーメン好きのボストン子達の間で「Tsurumen]を知らない人はいないと言われるほどの名店にするまでの物語と独特な経営方針が紹介されるようです。

「週のうち3日は、営業時間午後6時から8時までのたった2時間

更にオープンから1000日しか営業せずに5年後には店を閉めると決めている。」

という方針のラーメン屋の店主はどのような人物なのでしょうか。

大阪の開業から僅か7年で海外進出

大西益央さん(1976年大阪市鶴見区生まれ、近畿大学卒)は2007年にラーメン店1号の「鶴麺」をオープンし、2010年には2号店を開業しました。

そこで、ラーメン屋を始めてから僅か7年で、2014年にはハワイに進出し、日本では評判になっていた「鶴麺」を、海外では「Tsurumen]ラーメンとして広め始めました。

その後、今回放送の「情熱大陸」が注目する「Tsurumen Davis」を、2018年4月、マサチューセッツ州ボストンに開店します。

また、本人も現在はボストンに在住です。

Tsurumen Davis店の「Davis」は店舗の周辺の地名「Davis Square」が由来のようです。

30年後のラーメンについて

大西益央さんは2014年から約2年間、関西・大阪21世紀協会のサイトに、「ドンブリ一杯の小宇宙を」と題したコラムを連載し、ラーメンを中心に、食文化、飲食店経営、幸福論と、様々な分野に渡って興味深い記事を書いています。

その中に、若い人も、定年退職後の人でも、ラーメン屋の店主になることを以下のように勧めています。

「寿命が延びた現代を生き抜くには『75歳まで働く』というくらいがちょうど良いのではないかと思っています。

そこで弟子たちには、75歳まで元気にラーメン職人として働き、小さくてもラーメン店の経営者としての生き方を提案しています。」

ラーメン屋の店主になることを勧めるのはラーメンの将来を見据えてのことでした。

同コラムより、「30年後のラーメンの将来性」から引用します。

「僕がラーメン店の経営を勧めるもう一つの理由はラーメンの将来性です。

ラーメン店を経営するということは、そこに貴重な自分のお金と時間を投資することになります。

投資という観点からものを見るとき、重要になってくるのが何十年先にも価値があるのか?ということです。

(中略)

僕は『美味しいものは人を幸せにする』という思いでラーメン屋を営んでいます。

この考えは普遍の真理だと思います。

だから僕は、30年後も職業としての飲食ビジネスは無くならないと思います。

また、ラーメンは今、海外でも需要が高まっているので30年後もその価値は落ちていないと確信します。」

さらに、大西さんは、「世の中は、『組織』から『個』の時代に移りつつあり、一人のラーメン職人が一人のお客様を幸せにする

そんなミニマムな考え方、小さな思いが、大きな未来を作る」と語りかけます。

『食足世平』

大西さんの食文化に対する考え方が良く分かるもう一つの記事があります。

「ドンブリ一杯の小宇宙を」のコラム中で、大阪のみならず、世界のラーメンの普及と発展に貢献した日清食品創業者、安藤百福に敬意を表して次のように書いています。

「大阪にはご当地ラーメンと呼ばれるものはないが、即席ラーメンがその代わりと言ってもいいのではないでしょうか?

大阪府池田市には、安藤百福氏のインスタントラーメン発明記念館があります。

海外のお友達が日本を訪れた時には、おすすめしたらどうでしょうか?

生前、安藤百福氏はたくさんの言葉をのこしていますが、その中にこんな言葉があります。

『食足世平』

食が足りてこそ、世の中が平和になる

即席ラーメンの基本的な製法の特許を取得していた百福氏でしたが、昭和39年には一社独占をやめ、日本ラーメン工業協会を設立し、メーカー各社に使用許諾を与えて製法特許権を公開・譲渡しました。この時百福氏は、「日清食品が特許を独占して野中の一本杉として栄えるより、大きな森となって発展した方がいい」という有名な言葉を残しておられます。」

「ドンブリ一杯の小宇宙を」の連載を読みますと、大西益央さんも自分が作るラーメンで平和と食べる人の幸せを心から願っていることが分かります。

「情熱大陸」では大西益央さんのラーメン物語がどのように展開されるのか楽しみです。

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