皇位継承に関わるものとして「三種の神器」があります。日本の天皇正統性を裏付ける意味があります。
その三種の神器は①「八咫鏡(やたのかがみ)」②八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)③草薙剣(くさなぎのつるぎ)です。
このうち剣と璽(じ)=草薙剣と八尺瓊勾玉は常に天皇の側のあるものとされています。天皇陛下が1日以上御所を離れる際は随行します。これら三種の神器は宮中の三殿の賢所「剣璽の間」に安置されています。
三重県を訪問中の天皇、皇后両陛下は、午前に #伊勢神宮(同県伊勢市)の外宮(げくう)、午後には内宮(ないくう)を参拝されました。
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— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) 2019年4月18日
それぞれの所在は、八咫鏡(やたのかがみ)は御神体として本物は伊勢神宮にあり、草薙剣(くさなぎのつるぎ)の本物は愛知県の熱田神社にあります。宮中にあるのは、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)のみ本物で鏡と剣は形代(レプリカ)となっています。
ただこれらの実物を見た人は天皇をはじめ皇族でもいないとされていて、かなり神秘に包まれています。
目次
退位の礼と即位の礼に欠かせない三種の神器
今回の御退位と御即位の儀式の際は、この三種の神器の継承が行われます。
一連の儀式はテレビで見れるかはわかりませんが、どのようなことが行われるのか、首相官邸と宮内庁の資料を元に日程と儀式内容を見ていきます。
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退位の礼と儀式 平成31年4月30日
天皇陛下がご退位される儀式。正式には「退位礼正殿の儀」といいます。
- 平成31年(2019年)4月30日 午後5時ころから午後5時10分ころまで
宮殿の正殿松の間において、剣、璽(じ)並びに国璽(こくじ)及び御璽(ぎょじ)の継承と天皇陛下のおことばがあります。
この時に継承される剣、璽(じ)は草薙剣(くさなぎのつるぎ)と八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の事です。八咫鏡(やたのかがみ)は御神体として動かしてはならないのでここにはありません。草薙剣と八尺瓊勾玉は宝剣と神璽とも言われます。
国璽(こくじ)及び御璽(ぎょじ)は天皇が用いる印のことで、国璽は「〈大日本国璽〉と刻された国印」(勲記に押印される)です。
御璽は「〈天皇御璽〉と刻された天皇の御印」詔書・法律・政令・条約の公布文,条約の批准書,大公使信任状・解任状,全権委任状,領事委任状,外国領事認可状,認証官の官記・免官の辞令などに押印される)ものです。
即位の礼と儀式 令和1年
皇嗣が皇位につかれることです。現皇太子徳仁親王が天皇につかれる儀式です。即位の礼は5つの儀式があります。ご退位後、およそ半年の期間内に行われます。
1.剣璽等承継の儀
ご即位に伴い剣、璽並びに国璽、御璽を継承される儀式。
- 令和1年(2019年)5月1日 午前10時30分ころから午前10時40分ころまで
【儀式内容】
天皇皇后両陛下、正殿松の間におでまし
侍従がそれぞれ剣、璽並びに国璽及び御璽を捧持して入室
侍従がそれぞれ剣及び璽を御前の案上に奉安
侍従が国璽及び御璽を御前の案上に奉安
天皇陛下御退出
2.即位後朝見の儀
即位された天皇陛下が、ご即位後初めて公式に三権の長を始め国民を代表する人々と会われる儀式。剣璽等承継の儀の後、同日に行われます。
3.即位礼正殿の儀
御即位を公に宣明されるとともに、その御即位を内外の代表がことほぐ(お祝いを述べる)儀式。
ご即位の年の10月22日に行います。この日は国民の祝日になるため休日となります。
4.祝賀御列の儀
即位礼正殿の儀終了後,広く国民にご即位を披露され,祝福を受けられるための御列。即位礼正殿の儀後同日に、国事行為である国の儀式として行われます。
5.饗宴の儀
ご即位を披露され,祝福を受けられるための饗宴。
ご即位後の一般参賀はいつ?
皇位継承が行われ、新しい天皇になって初めて国民の前にお出ましになるのが一般参賀です。
令和1年(2019年)5月4日にあります。計6回のお出ましが予定されています。
一般参賀日程概要
第1回 午前10時00分頃
第2回 午前11時00分頃
第3回 正午頃
第4回 午後1時00分頃
第5回 午後2時00分頃
第6回 午後3時00分頃
詳細は宮内庁ホームページ「御即位一般参賀要領」を参照してください。
日本の歴史について少し身近になった気がします。新しい「令和」の時代が元号通り、希望に満ちた幕開けでありますように、、。