日本時間の2019/4/10の夜、国立天文台を含む世界16の国と地域の研究機関が
共同で記者会見を開き、ブラックホールの「穴」の撮影に成功したことを発表しました。
発表を行ったEHTプロジェクトの日本チームの代表者である
本間希樹(ほんままれき)教授について、調査してみました。
本間希樹教授は4/14にTBS系のドキュメンタリー番組「情熱大陸」に登場予定です。
本間希樹教授のプロフィール
○氏名 本間 希樹 (ほんま まれき)
○生年月日 1971年生まれ
○年齢 48歳 (投稿時)
○出身地 アメリカ・テキサス州
○中学・高校 神奈川県栄光学園中学・高校
○大学 東京大学理科1類合格 理学部天文学科
○大学院 東大大学院 99年に20代で理学博士の学位取得!
○現所属 国立天文台 水沢VLBI観測所 所長
子供のころから星を見るのが好きで、自然科学研究者を志して東京大学に入学したそうです。
「スケールの大きな研究がしたい」と大学院は電波天文学へ進んでいます。
結婚されて、神奈川県の自宅に奥さんと娘さんがいらっしゃるそうで、
「情熱大陸」のディレクター曰く、
「神奈川県の自宅取材中に長女が『天文部だ』というので『お父さんの影響?』と尋ねると
『いいえ、お父さんは星座のこと知らないから』と突っ込まれていました。
日本を代表する研究者が、家族には頭があがらない一面が伺えて微笑ましかったです」
とのことです。
本間希樹教授の経歴
本間希樹教授の東京大学大学院博士課程の修了後の経歴です。
○1999~2000年 国立天文台VERA推進室 COE研究員
○2000年 国立天文台地球回転研究系 助手
○2001年 総合研究大学院大学数物科学研究課 助手(併任)
○2007年 国立天文台 水沢VERA観測所 准教授
○2015年 国立天文台 水沢VLBI観測所 教授・所長
複数の望遠鏡で同じ天体を観測し、データを掛け合わせることで巨大望遠鏡で観測したのと
同じ解像度を得るシステムの第一人者として、
日本では水沢(岩手)、小笠原(東京)、入来(鹿児島)、石垣島(沖縄)の4基を繋いで観測する
「VERAシステム」のリーダーを務めています。
その実績によって、2014年に「自然科学研究機構若手研究者賞」を受賞しています。
現在は、水沢にあるVLBI観測所長として岩手県に単身赴任中とのことです。
本間希樹教授のノーベル賞の可能性は?
地球から遠く離れた銀河の中心にある
超巨大ブラックホールの輪郭撮影に成功したのは史上初です。
4/10の記者会見に登壇した国立天文台の本間希樹教授が、
「これが人類が初めて目にしたブラックホールの姿。たった1枚の写真だが、
非常に大きな意味を持った1枚です」
と話したとおり、まさに人類史に残る1枚ですね。
日本などが運用する南米チリのアルマ望遠鏡や欧州、南極など6カ所の望遠鏡を組み合わせて、
直径1万キロと地球サイズの仮想的な電波望遠鏡を作成。
2017年4月から、地球から約5500万光年離れたおとめ座のM87銀河の中心にある
ブラックホールを極めて高い解像度で観測したそうです。
データから作成された画像で、高温のガスやちりが放つ直径1000億キロの円形の光を背景に、
ブラックホールが黒く浮かび上がりました。
100年以上前に存在を予言したアインシュタインの一般相対性理論を裏付けた形で、
放送大学の谷口義明教授(銀河天文学)は
「ずっとあると言われながら誰も見ていなかったものを初めて視覚的に捉えた。
間違いなくノーベル賞級といっていい」としています。
ただし、21世紀構想研究会理事長で科学ジャーナリストの馬場錬成氏によると、
「アインシュタインの理論を実験で証明したことになる。
理論物理と実験物理を組み合わせて受賞できるケースは多いが、今回の場合、
多くの天文台などの機関やグループが貢献している。
原則として賞は個人に出すものなので考えにくい」とのことです。
その一方で、
「突出して観測上で工夫し、その人の提言のおかげで撮影ができたなど
リーダー格の人がいれば代表のような形でもらえる可能性はある。
例外的に機関などがもらえる可能性もなきにしもあらずだ」
と話しています。
ノーベル賞受賞の可能性はあるということですね!
本間希樹教授のものすごい能力とは?
本間希樹教授は、容貌もイケメンで、一夜にしてスター誕生の感もありますが、
能力と手腕は以前から天文学界では評判だったようです。
前出の谷口教授は大学院時代から本間希樹教授を知っていて、
当時から「バキバキに頭のいい人だった」と振り返っています。
「大学院では、電波による銀河の研究で、非常に優れた論文を出していた。
若いときからバリバリ活躍するのは、実は東大や京大でも多くない。
本間先生は最初から切れ味抜群で、『いい天文学者になる』と注目していた」
実際に、本間希樹教授は43歳で国立天文台水沢VLBI観測所の所長になっています。
通常では研究所の所長は名誉職なので、就任するのは早くても50代後半ですので、
本間希樹教授はまれにみる優秀な方ということですね。
また、ブラックホールを観測するため、世界各地の望遠鏡をつなぐ方式をとっていますので、
国際協力は不可欠なのですが、谷口教授によると、
「米国生まれの本間先生は語学も堪能で、欧米的なビジネス感覚も持ち合わせている。
数百人の国際プロジェクトでは、それぞれ考えや関心が違うので苦労が多く、
人間性が備わっていないと人はついてこない。そのなかで存在感を示すには
超優秀でないと無理だ」とのことです。
40代にして所長という優秀さに加えて、語学堪能、欧米的ビジネス感覚もあり、
おまけにイケメンと、ものすごい能力ですね!