「将来、子供たちがバナナが輸入品だったと聞いて驚くようにしたい。」と語るのは、9月のバナナの初出荷に向けて準備をしている千葉県成田市の農業法人、GPファームの半田貴裕社長でした。(日経新聞の取材に答えて)
国産バナナ、皮ごとどうぞ 味濃厚でシャキシャキ食感 https://t.co/SEwRDlWyNv
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) July 30, 2018
岡山県からスタート
GPファームで生産している国産バナナの苗は岡山県の農場法人、D&Tファームから仕入れました。
熱帯果樹のバナナがなぜ日本で、しかも岡山県や千葉県で栽培できるようになったのでしょうか。
GPファームが苗を仕入れた株式会社D&Tファームの取締役・技術責任者の田中節三さんがキーパーソンのようです。
田中さんは、もともとは農業とは関係のない企業の経営者でしたが、幼い頃からの夢をかなえるために、趣味でバナナの栽培を始めたそうです。
バナナ苗を冷凍?
田中さんは長年の試行錯誤の末、日本で初めて純国産のバナナ栽培に成功しました。
その秘密は「凍結解凍覚醒法」という画期的な栽培方法にありました。
具体的には、苗の細胞を一度、零下60度に凍らせた後に解凍すると、驚異的に寒さに強くなるそうです。
そこで生まれたのが、岡山育ちの純国産バナナ『もんげーバナナ』でした。
「もんげー」とは、岡山の方言で「すごい」という意味だそうです。
輸入品と比べると高価で、1本648円、贈答用1500円の『もんげーバナナ』ですが、飛ぶように売れているそうです。
現在は岡山県内のみの販売ですが、全国から栽培農家を募っていて、近々、全国的に栽培されるようになる見込みです。
肝心な「お味」は?
そこで、当然問題になるのは「お味」ですよね。
市場に出回っている輸入品のバナナとは、ひと味もふた味も違う甘さだと関係者は胸を張って主張します。
一般的なバナナの糖度は約18.3ですが、『もんげーバナナ』はなんと糖度約24.8もあるのです。
また粘りが強く香りも豊かで、スイーツ店からの引き合いも多いそうです。
また、完全無農薬の有機栽培で、遺伝子組み換え等は全く行っていませんので、安心して「皮まで食べられる」と生産者は保証します。
お値段と岡山県限定販売のハードルは高いのですが、是非是非、皮ごとこの純国産バナナを味わって見たいものですね。
早く近くで栽培されるようになるのが待ちどうしいです!