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世界のSEIJI OZAWAが復帰 - 1年2カ月ぶりに小澤征爾がオーケストラを指揮



病気などのため療養していた世界的指揮者・小澤征爾さん(83)が都内で久しぶりにオーケストラを指揮し、天皇皇后両陛下も鑑賞されました。

順調な回復ぶりをアピール

2018年3月に心臓の手術を受けるなど、療養が続いていた小澤さんは、5日夜、長年交流がある両陛下を招き、東京・港区のサントリーホールで開かれたコンサートで、およそ1年2カ月ぶりにオーケストラを指揮しました。

小澤さんは、ことし3月、心臓の弁がうまく機能しない大動脈弁狭さく症の手術を受けたほか、8月には背骨の一部を圧迫骨折して腰を痛め、予定されていた公演を降板して療養に専念していました。

小澤さんがオーケストラを指揮するのは、去年10月以来、1年2か月ぶりで、所属事務所によりますと、経過は順調で日常生活を問題なく送れるまで回復したということです。

“ヴァイオリンの女王”と「サイトウ・キネン・オーケストラ」と

この夜指揮したオーケストラは、故齋藤秀雄教授の没後10年にあたる1984年に齋藤の弟子である小澤征爾の発案により結成されたサイトウ・キネン・オーケストラでした。

さらに、コンサートのソロイスト奏者は、指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajan)にヴァイオリニストとしての才能を見出され、14歳でデビューし、現在では“ヴァイオリンの女王”と評されるアンネ=ゾフィー・ムター(Anne-Sophie Mutter)でした。

プログラムは:チャイコフスキー → J.S.バッハ → ベートーヴェン → サン=サーンス

公演プログラムの前半は、サイトウ・キネン・オーケストラを過去3度にわたりゲスト・コンダクターとして指揮されたベネズエラ出身の指揮者ディエゴ・マテウス(Diego Matheuz)の指揮による、チャイコフスキーの楽曲「歌劇『エフゲニー・オネーギン』からのポロネーズ」と、交響曲第5番の演奏でした。


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後半は、アンネ=ゾフィー・ムターがJ.S.バッハのヴァイオリン協奏曲第2番を弾き振りで演奏、その後再度登場したマテウスとベートーヴェンの「ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第1番」を演奏しました。

公演のクライマックスでは、「サイトウ・キネン・オーケストラとアンネ=ゾフィー・ムターの初共演を指揮するのを楽しみにしている」と語っていた小澤が、約2年ぶりにサントリーホールに登場しました。

以前より縁の深い小澤とムターが、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」で共演しました。

小澤さんは、時折椅子から立ち上がり、自身が設立したサイトウ・キネン・オーケストラを10分間にわたって指揮しました。

穏やかな曲調の序盤は椅子に腰をかけて優しい手つきで指揮を執っていましたが、激しく展開する場面では立ち上がって全身を震わせながら力強い音色を引き出していました。

また、終演後は鳴り止まない拍手に応えようと軽やかな足取りで何度もファンの前に現れ、順調な回復ぶりをアピールしていました。

ドイツ・グラモフォン創立120周年の記念イベント

本コンサートはドイツ・グラモフォン創立120周年を記念する小澤征爾出演のガラ・コンサートでした。

円盤式蓄音機(現在のレコードの原型)を発明し、特許を取得したドイツ出身のアメリカ人エミール・ベルリナー(Emil Berliner)が1898年に創立した世界最古のクラシック・レーベル「ドイツ・グラモフォン」(DG)が、創立120周年を迎える今年、世界各国で記念コンサートを開催しています。

その一環として本コンサートが12月5日(水)東京・赤坂 サントリーホールで〈ドイツ・グラモフォン創立120周年 Special Gala Concert Presented by 小澤征爾 & サイトウ・キネン・オーケストラ〉が行われた訳です。

また、本公演の模様は来年1月より順次、ドイツ・グラモフォンDGより全世界でリリースされる予定です。

日本が世界に誇る音楽家、マエストロ小澤征爾さんが83歳で病気や怪我を乗り越えて再び素晴らしい音楽を作れるようになり、大変喜ばしいことです。今後の益々のご活躍が楽しみです。


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