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5. クリスマスの謎:Merry Christmasのメリーについて

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毎年、12月24日、25日になると、日本中で「メリークリスマス」の挨拶が聞こえてきます。私にとって一番印象に残るクリスマスの挨拶はビートたけしの「Merry Christmas, Mr. Lawrence」というセリフです。1983年の大島渚監督映画「戦場のメリークリスマス」に出てくるセリフで、この映画の英語の題名にもなっています。映画の舞台は1942年のジャワ島にある日本軍俘虜(捕虜)収容所。異常な環境の中での俘虜と日本軍人の人間ドラマを描いた作品でした。惜しくもカンヌ国際映画祭のグランプリの受賞は叶いませんでしたが、世界的に高い評価を得ました。

ここでは、この「メリークリスマス」という挨拶はいつ頃から流行り出して、「merry」とは、どういう意味なのかも一緒に探ってみたいとと思います。

「Merry」の語源は古英語(英語の起源のOld English)の「myrige」で、本来は「楽しい、好感のもてる」程度の意味で、現代で「merry」が使われているニュアンスより少し控え目のものでした。イギリスでは16世紀から「Merry Christmas」と記されたクリスマスカードが出回るようになり、決まり文句として定着していたようです。その後、1843年に英大作家のチャールス・ディケンズが「クリスマスキャロル」を発表する頃には、今の「愉快な、陽気な、上機嫌の」など、より明るい響きを持つ表現になっていたようです。

「A Christmas Carol」の主人公、意地悪でドケチなEbenezer Scrooge(エバニーザ・スクルージュ)は「私の思い通りにできるならば、“メリークリスマス”と挨拶する全てのバカどもをクリスマス・プディング(pudding)の鍋に入れて煮てやりたい!」と周りを威嚇していました。しかし、クリスマスイブに三人の幽霊に会い、改心した後は、「I am as merry as a school-boy. A merry Christmas to everybody! (私は少年のように陽気な気分です。皆様におかれましたは、楽しいクリスマスを!)」と会う人会う人に挨拶をするようになるのです。子供のころ、私が初めて貰った英語の本が「A Christmas Carol」の絵本でした。書いてあることが分からないうえ、幽霊の挿絵が怖くて、最後まで読めませんでした。このストリーはhappy endで終わることを知ったのは、随分後のことだったことを思いだします。

 

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