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高校野球でついにタイブレーク!タイブレークのルール・歴史・確率・メリット・デメリットは?

タイブレークと言えば、テニスのタイブレークが思い浮かびますよね。
テニスに限らず、「同数均衡(tie)を破る(break)」から派生して、
同点の試合、同順位の選手に決着をつける特別ルールです。

高校野球でもついにタイブレークが初めて適用されました。
8/6の第4試合旭川大高(北北海道)-佐久長聖(長野)の試合です。
この歴史的試合はタイブレークの末、14回で佐久長聖が5ー4で勝利しました。

また、8/12の第3試合済美(愛媛)ー星稜(石川)の試合でもタイブレークになり、
13回で済美が13-11で勝利しました。

高校野球でのタイブレークはどういったものなのでしょうか?

高校野球のタイブレークのルール

高校野球のタイブレークは、延長13回以降は無死1、2塁から開始する特別ルールです。
延長は無制限で決着がつくまで繰り返しますが、
同じ投手は1試合あたり最大で通算15回までしか投げられません。
つまり、延長再試合が無くなるので、試合の日程がずれることがなくなります。

ただし、決勝戦だけはこれまで同様に延長15回まで行い、
同点の場合は引き分け再試合となります。この再試合はタイブレーク制となります。

タイブレーク導入の経緯

タイブレーク導入の理由は、何といっても選手の負担軽減のためです。

甲子園大会ではないですが、
2014年の全国軟式野球大会の準決勝の中京高(岐阜)と崇徳高(広島)の試合が、
なんと3日間決着がつかず、4日目の延長50回の死闘の末に中京高が3ー0で勝利しました。
中京の投手は1人で投げ抜き、投球数は驚異の709球です。
また、2017年春の選抜高校野球では、
2試合連続で延長15回引き分けによる再試合がありました。

これらの経緯があり、日本高校連盟が2017年9月にタイブレーク制採用を決定、
甲子園大会では今年の春の選抜大会から導入、夏の全国選手権大会や地方大会でも採用されています。

高校野球の選手負担軽減の歴史

高校野球では選手の負担軽減のため、今回のタイブレークだけでなく、
過去に様々な制度を導入しています。
以下、夏の全国選手権大会の選手の負担軽減策と主な出来事です。

・第1回(1915年)  夏の選手権大会開催
・第14回(1928年) ベンチ入り選手枠を14人に設定
・第19回(1933年) 中京商―明石中 大会史上最長の延長25回
・第40回(1958年) 延長は18回で打ち切り、再試合を設定
・第51回(1969年) 三沢―松山商 初の決勝引き分け再試合
・第60回(1978年) ベンチ入り15人に
・第73回(1991年) 沖縄水産・大野倫が決勝まで4連投
・第75回(1993年) 出場校投手の「肩・ひじ検査」開始
・第76回(1994年) 検査で重い故障は投球禁止、ベンチ入り16人に
・第80回(1998年) PL学園―横浜 延長17回、松坂大輔が250球
・第82回(2000年) 延長は15回で打ち切り、再試合に
・第85回(2003年) 選手枠18人に。準々決勝2日制で4連戦なくす
・第88回(2006年) 早稲田実―駒大苫小牧 決勝引き分け再試合
・第95回(2013年) 準々決勝を1日にし、休養日を設定。3連戦防止

過酷な試合と、それを防止するためルール変更の繰り返しですね。
今回のタイブレーク制も始まったばかりなので、今後ルール変更になる可能性があります。

タイブレークになる確率は?

高校野球の延長が15回になったのは、2000年からです。
2000年以降の18年間で、春夏の甲子園で延長戦は計131試合あり、1大会平均4試合です。
そのうち12回までに決着がつかなかったのは、21試合で延長の2割以下ですね。
13回からタイブレーク制にすると、約2.5大会に1試合の計算になります。

。。。なのですが、今年の夏ですでに2試合タイブレークとなっています。
計算どおりにはならないものですね。

タイブレークのメリット/デメリット

上述のとおり、タイブレークのメリットは選手の体力的な負担軽減ですね。
選手の疲労や故障が減ります。
また、延長戦の早期決着というメリットもあります。
高校野球が商業的なコンテンツという側面を持つ以上は、世界的な時間短縮に合わせることは必須です。

デメリットとしては、投手が自分で背負ったわけではないランナーで試合が決着する
可能性があることが挙げられます。
また、各種記録が複雑になることがデメリットとして考えられます。
投手の記録は、イニング開始時に塁上にいた走者が生還した場合、
失点は記録されますが、自責点とはなりません。
タイブレークの1イニングは投球回3分の2に換算されます。
完全試合の記録はタイブレークになった瞬間に途切れますが、ノーヒット・ノーランは継続します。

甲子園大会以外のタイブレーク

日本のプロ野球にタイブレークは存在しませんが、
国際試合のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では
延長11回から無死1、2塁で始めるというタイブレークルールが設けられています。
2017年のWBCでは、日本ーオランダの試合で、
タイブレークでの中田翔選手の決勝打で決着となりました。
野球のタイブレーク制が日本での知名度を上げた試合ですね。

甲子園大会とは別の高校野球の殿堂である明治神宮野球大会や、
国体での高校野球においては、延長10回からタイブレークとなり、
1死走者満塁からのスタートとなっています。

甲子園大会では、延長13回からタイブレークですので、
タイブレークを始めるタイミングは各大会で異なっているのですね。

おわりに

高校野球のタイブレーク、いかがだったでしょうか。
タイブレークによって高校野球の面白さは少し損なわれるかもしれませんが、
なるべく身体の限界を超えた試合が無いように、ルール変更するのは良いと思います。
良い選手の活躍は、高校野球だけでなく、オリンピック、プロ野球、メジャーリーグでも見たいです!