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コンビニは反対 - レジ袋有料義務化に抵抗



海洋プラスチックごみ問題での国際連携が進む中、環境省がレジ袋有料化を義務付ける方針を打ち出したことについて、対策を進めてきた自治体は歓迎する一方、コンビニやプラスチック業界からは慎重な議論を求める声が出ています。

プラスチックの削減戦略の一環

環境省は19日、中央環境審議会の専門委員会で、レジ袋の有料化の義務付けを含んだ使い捨てプラスチックの削減戦略の素案を示しました。

スーパーやコンビニエンスストアなどの小売業を対象に、2020年度以降の義務化を目指す考えです。

プラスチックによる海洋汚染が深刻になる中、レジ袋を含む総合的な対策を進めて汚染防止につなげることがねらいです。

「海洋プラスチック憲章」と日本

カナダで開催されたG7シャルルボワ・サミットは6月9日、海洋プラスチック問題等に対応するため世界各国に具体的な対策を促す「健康な海洋、海、レジリエントな沿岸地域社会のためのシャルルボワ・ブループリント」を採択しました。

さらに、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの5カ国とEUは、自国でのプラスチック規制強化を進める「海洋プラスチック憲章」に署名しましたが、日本と米国は署名を見送りました。

日本政府は今回海洋プラスチック憲章に署名しなかった理由として、プラスチックごみを削減するという趣旨には賛成しているが、国内法が整備されていないため、社会に影響を与える程度が現段階でわからないためと説明しています。

使い捨てプラスチックの削減

国内の実情を見ますと、年約900万トンのプラスチックごみが排出されており、そのうち約400万トンが包装容器やペットボトル、レジ袋といった使い捨てプラスチックだと分かっています。

また、家庭などから出る一般廃棄物の比率がこの約8割を占めています。

そのため環境省は素案の中で、使い捨てプラスチックの削減目標を初めて示したわけです。


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食品の包装容器の利用削減を含めて、使い捨てプラスチックの排出量を30年までに25%減らすことを目標にあげました。

レジ袋の有料化に対する抵抗

今回の中央環境審議会の専門委員会では、プラスチックの削減目標に向けて、レジ袋の有料化は小売業に義務付ける方針が打ち出されました。

国内では年450億枚のレジ袋が使われていると推定されています。

そのうち3割を占めるコンビニにも有料化を求める方針です。

この方針に対して、コンビニ各社が加盟する「日本フランチャイズチェーン協会」(東京)の伊藤広幸専務理事は「移動中などに急に立ち寄ることが多いコンビニではエコバッグを持たない客が多い。総菜や氷・アイスクリームなどは品質管理や衛生面でレジ袋が望ましい」と事情を説明します。

この現実を考慮して、「業種や業態にあった方法を考えてほしい」と求めており、一律の義務化には反対していると語っています。

「義務化」執行の問題点

環境省としては義務付ける方法については今後も検討を続けるとしています。

包装材などの削減を義務付ける容器包装リサイクル法の改正が一つの案として取り上げられています。

大きな問題点として「禁止と違い、有料化を法律に位置づける例はあまりなく、今後の課題」(環境省幹部)。

義務化を守らない場合の罰則をどのように設けて実効性を持たせるかも大きな課題となりそうです。

レジ袋を使う小売店は、衣料品店や家電量販店、ドラッグストアなどと非常に幅が広い業種に渡ります。

すべての小売業に義務付けるべきかについても今後の検討課題となっています。

コンビニやスーパー、経団連などと水面下での話し合いを進めており「明確に反対しているところはない」と環境省担当者は話していますが、19年度にも経済産業省や農林水産省など関連省庁を含めて議論を続けることとなっているそうです。

世界的な海洋プラスチックごみ問題の対応に遅れていると言われている日本ですが、今回のレジ袋有料義務化の政策で、一歩でも改善に進めることを切にお願いします。

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