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バンクシーBanksy:シュレッダーが誤作動! - 絵画を全部細断するはずだった!

イギリスのロンドンで今月5日、行われたオークションでは、著名な覆面アーティスト、バンクシー(Banksy)の赤い風船に手を伸ばす少女が描かれた2006年の絵画、「少女と風船(Girl with Balloon)」が約104万ポンド(1億5000万円余り)の高額で落札された直後に、額に仕掛けられていたシュレッダーで作品の下半分が細断(裁断)され、その後、バンクシーは自らが仕掛けたものだったと判明し、世界的な話題となりました。

しかし、当初の計画では、下半分だけではなく、全作品を細断するはずだったことをバンクシーが17日に自ら明かしました。

謎のストリートアーティストの作品が1.5億円で落札

鋭い社会風刺画で世界的に知られる正体不明のストリートアーティスト、バンクシーの素顔、年齢や本名は全て非公表なのです。

しかし、彼の反戦や反権力、反資本主義的な指向がうかがえるメッセージ性の高い作風が、長い間、年世界的に注目を集めてきました。

世界各地でゲリラ的に書き残す「作品」は昨今、オークションで高値をつけています。

5日にロンドンで開催された競売大手サザビーズのオークションにはバンクシーの最も有名な作品の1つ「少女と風船」(別名「赤い風船に手を伸ばす少女」)が出品されました。

この作品は紛争が続くシリアに向けた反戦キャンペーンにも使われたことがあり、およそ104万ポンド(1億5000万円余り)の高額で落札されました。

落札と同時に大騒ぎ

この高額な落札の直後に驚きの結末が待ち受けていたことに皆ショックを受けました。

落札と同時にアラームが鳴り、額の中の作品が突然、自動的に額縁からすり抜けて下側に動き始め、額に仕掛けられていたシュレッダーで下半分が細断されたのです。

バンクシーはこれまでにもアメリカやイギリスの有名な美術館に作品を無断で展示し、しばらく誰にも気づかれず話題になったことがあり、今回も本人によるいたずらではないかと多くの美術関係者は推測したようです。

サザビーズの担当者は「どうやら私たちは『バンクシーされた』ようだ」と声明を発表しましたが、事前に細断を知っていたのかなどは明らかにしていません。

種明かし(その1)

落札された作品が細断騒ぎの直後、バンクシーは自身のインスタグラムに動画を投稿し、「数年前に内密にシュレッダーを仕込んでいた」と種明かしをしました。

バンクシーがインスタグラムに投稿した動画には、額への細工の一部始終とともに、オークションの会場の人たちの驚く様子が映っています。

バンクシーは投稿した動画に、ピカソの言葉を引用し、「破壊衝動は創造衝動でもある」というメッセージが付け加えられていました。

種明かし(その2)

今回の17日に公開された動画は「愛を切り刻め ディレクターズ・カット(Shredding the Girl and Balloon: Shred the Love – The Director’s cut)」と題され、長さは約2分57秒です。

バンクシーの動画は>>> 「Banksy

下半分が突然細断されたバンクシーの絵画「少女と風船」について、バンクシーが「本来は作品全体が細断されるはずだった」と主張する動画がユーチューブで公開されました。

額縁にシュレッダーを仕掛ける場面や、実際のオークションの様子に加え、「リハーサルでは毎回うまくいっていた」という言葉とともに、リハーサル用とみられる「少女と風船」がすべて細断される場面などを紹介しています。

「芸術テロリスト」の「落書き」

バンクシーは世界中の壁にステンシル(型紙)を使って反資本主義・反権力など政治色の強いグラフィティを残し、また有名美術館や博物館の館内に自分の作品を無許可で展示することから、「芸術テロリスト」と呼ぶ人もいれば、作品をただの「落書き」としか評価しない声も多くあります。

しかし、5日に半分細断された後でも落札額でそのまま買い取ると落札者が表明したり、この状態になり、さらに値打ちが上がったと評価する画商がいたり、バンクシーとその作品の評価については当分芸術界では論争を呼びそうです。

好きな絵、嫌いな絵はあっても、もともと絵画の「値打」が良く分からない者として、「バンクシー騒動」のことを知って、ますます混乱してきました。
しかし、いずれにしても、サザビーズのオークションに呼ばれることはなさそうなので、良く分からないままで問題なしとしましょう。